「クラウド変数ってなに?」「使ってみたいけど難しそう…」
Scratchには、インターネットを使ってデータを保存・共有できる「クラウド変数」という便利な機能があります。
この記事では、クラウド変数の基本的な仕組み・使い方・作れない時の対処法・注意点・制限などを、初心者や子どもでも分かるようにやさしく解説します。
これからスコアの記録やランキング機能などを作ってみたい人は、ぜひ最後までご覧ください!
✅この記事でわかること👇
- クラウド変数とはなにか、基本の仕組みが理解できる
- Scratchでクラウド変数を作る手順がわかる
- 作れない・使えない時の理由と対処法がわかる
- 上限や保存できるデータの種類など、注意点もばっちり整理

クラウド変数ってなに?
【Scratch初心者にもわかる解説】
Scratchのクラウド変数とは?
クラウド変数とは、インターネットを通じてデータを保存・共有できる特別な変数のことです。
たとえば…
- ゲームで「ハイスコア」を保存して、あとで見られるようにする
- 他の人が遊んだ結果をランキングで見せる
- 1人ずつスコアを記録して、それを呼び出す
こんなことができるのが、クラウド変数(Cloud Variable)の力です。
「クラウド」とは「インターネット上の保存場所」という意味。だから、クラウド変数は自分のパソコンの中ではなく、Scratchのサーバーにデータを保存するしくみなんです。
クラウド変数でできること・できないこと
クラウド変数でできることと、できないことを簡単に整理しておきましょう👇
できること | できないこと |
---|---|
数値データの保存(スコアなど) | 文字列(ひらがな・英語など)の保存 |
他の人が見られるスコアの表示 | データの完全な非公開保存 |
ランキングやオンライン共有 | 変数の個別管理(ログインユーザー別) |
💡クラウド変数は数字しか使えません! 文字(A〜Z、あいうえおなど)は入れられないので注意しましょう。
どんなときに使うの?
Scratchでは、通常の変数だけでもゲームは作れますが、「クラウド変数」を使うともっとおもしろくなります!
✅ こんなときに使おう:
- ゲームの「全国ランキング」を作ってみたいとき
- 自分のハイスコアを記録して残したいとき
- みんなの結果をまとめて表示したいとき
- オンラインのスコア対戦をしたいとき(対人戦ではなく「スコアだけ」)
Scratchで作るゲームに「記録が残る」「他の人と比べられる」という要素を追加できるので、遊ぶ人もぐっと楽しくなります!

クラウド変数の作り方と使い方【かんたんステップ】
Scratchでクラウド変数を入れる方法は?
クラウド変数の作り方は、とってもかんたん!以下のステップでできます👇
ステップ①:変数を作る
- 画面左の「変数」カテゴリをクリック(オレンジ色のブロック)
- 「変数を作る」ボタンを押す
- 変数の名前を入力(例:スコア、ランキング など)
ステップ②:「クラウド変数」にチェックを入れる
- 下にある「クラウド変数にする(この変数をクラウドに保存)」にチェック☑
- OKを押せば、クラウド変数が完成!
🌥️変数名の横に「☁(雲マーク)」がついていれば、クラウド変数です!
作れないときの対処法
クラウド変数を作ろうとしても、「チェックが押せない」「☁マークが出ない」ことがあります。
その原因の多くは👇
よくある理由と解決策:
原因 | 解決方法 |
---|---|
アカウントを作ったばかり | メール認証を済ませる必要があります |
アカウントが認証されていない | 登録時のメールを開いて「認証リンク」をクリック |
オフラインエディターを使っている | クラウド変数はオンライン版のみ対応 |
ログインしていない状態で作成しようとしている | まずサインイン(ログイン)しましょう |
💡Scratchでは悪用防止のため、認証済みユーザーのみがクラウド変数を作れるようになっています。
オンラインで使える?
はい、scratchのクラウド変数はオンライン環境でのみ使えます!
❗つまり、Scratchをオフライン(インターネットなし)で使っている場合は、クラウド変数は表示も作成もできません。
✅使用条件のまとめ:
- ✅ Scratchの公式サイトを使っていること
- ✅ アカウントにサインインしていること
- ✅ メール認証が完了していること
🌐インターネットにつながっていれば、自分のクラウド変数の値はサーバーに保存されて、他の人のプロジェクトでも反映されます。
ユーザー名ごとに保存される?
いいえ、クラウド変数の値はそのプロジェクト全体で1つだけの共通値になります。
つまり…
- 「ユーザーごとに別々に保存される」わけではありません
- 1つの変数を、すべてのユーザーが共通で見たり書き込んだりする仕組みです
🎮例:
だれかが「ハイスコア:100点」にすると、そのプロジェクトを見た他の人も「100点」と表示されます。
🧠だから、クラウド変数を使うときは「書き換えの競合」や「いたずら対策」も考える必要があります。

クラウド変数に関する制限と注意点まとめ
Scratchのクラウド変数の上限はいくつですか?
Scratchで使えるクラウド変数の上限は「10個まで」です。
これは、1つのプロジェクトにつき最大10個まで作れるという意味です。
たとえば:
- スコア
- プレイヤー数
- ランキング情報
など、オンラインで使いたい情報を10種類までクラウド上に保存可能です。
これはサーバーへの負荷を減らし、不正な利用を防ぐための制限です。
保存できる文字数は?
クラウド変数は、数字しか使えません。
そのため、「文字数」の概念はなく、保存できるのは「数値データ(整数のみ)」になります。
❌ 保存できない例:
- 文字列(例:「りんご」「Hello」など)
- 小数(例:3.14 など)
✅ 保存できる例:
- 100
- 2025
- -50
文字データを使いたいときは、「1=A」「2=B」などの工夫した置き換え(エンコード)が必要になります。
変数サイズや容量の限界は?
Scratch全体では、変数のサイズや数には明確な上限がありますが、一般的な使い方であれば問題ありません。
- 通常の変数:制限なし(ただし多すぎると重くなる)
- クラウド変数:上限10個、1変数あたり数値1つまで
- プロジェクト容量上限:約10MB(画像・音声・コード含む)
容量オーバーになると、保存や共有ができなくなります。
→ 特に画像・音声をたくさん使う場合は注意が必要です!
変数を減らす方法はありますか?
はい、不要になった変数はかんたんに削除することができます。
🔽削除の手順:
- 左の「変数」カテゴリを開く
- 消したい変数の名前を右クリック(または長押し)
- 「変数を削除」を選択
💡整理すると、プロジェクトが軽くなり、動作もスムーズになります。
変数の上限を変えるには?
変数の上限は変更できません。
とくにクラウド変数の「10個まで」という制限は、Scratchのシステム上固定されています。
ただし👇
✅ 工夫次第で「実質的に多くのデータを扱うこと」もできます:
- 1つのクラウド変数にカンマで区切った複数のデータを入れる
例:100,200,300
で3つの値をまとめて管理 - 使い終わったら中身を入れ替えて使いまわす
🧠上級者向けですが、Scratchの限界を超えるテクニックです!
Scratchでクローンの数に上限はありますか?
はい、クローン(コピーできるスプライト)の数にも上限があります。
上限は、おおよそ300個 と言われています(公式には明記なし)。
⚠️ クローンを作りすぎると:
- プログラムが重くなる
- 表示がバグる
- Scratchが強制終了することも…
💡必要な分だけクローンを使うようにして、処理が終わったら削除する(削除するブロック
)のがコツです!

クラウド変数を使うときに気をつけたいこと
Scratchで禁止されていることは?クラウド変数と関係ある?
Scratchには、みんなが安心して使えるように、守るべきルールがあります。
クラウド変数はインターネットを使ってデータを共有するため、ルール違反があると使えなくなることもあります。
禁止されていること(クラウド変数でも注意!)
- 悪口や差別的な言葉をクラウド変数で表示する
- いたずら目的で、他の人のスコアを書きかえる
- 意図的にサーバーに負荷をかけるような使い方をする
- 個人情報(名前・住所など)をクラウド変数に入れる
⚠️これらの行為が見つかると、アカウント停止や機能制限になる場合もあります。
🎓クラウド変数は「みんなで使うもの」なので、思いやりを持って使いましょう!
クラウド変数を使うにはどんなアカウントが必要?
クラウド変数を使うには、次の条件を満たすアカウントである必要があります👇
必須条件 | 内容 |
---|---|
アカウント登録済み | Scratchにログインできる状態であること |
メール認証済み | 登録時のメールで「確認(認証)」が完了している |
利用規約に違反していない | 過去に不適切な行為などがないこと |
💡Scratchは、認証が終わっていないアカウントや、新規作成したばかりのユーザーには、クラウド変数の利用を制限することがあります。
保護者の方と一緒に、メール認証を済ませるのが一番安心です。
スクラッチで画面を再描画せずに実行するとどうなる?
これは少し専門的な話になりますが、「画面を再描画せずに実行」とは、ブロックをすばやくたくさん動かす方法です。
たとえば👇
- スプライトが動くのをアニメーション表示せずに、すばやくスコアを処理したいとき
- 計算を一気に終わらせて、表示はあとで行うとき
💡このとき、クラウド変数の「更新タイミング」が見えづらくなることがあります。
つまり:
- 表示が遅れる
- 値が変わっているのに見えない
- すぐに反映されないように見える
という現象が起きることも。
🔧対応策としては:
- 少しだけ「待つ」ブロックを入れる(0.1秒など)
- 表示ブロックと処理ブロックを分ける
- 値が更新されたあとに「画面を更新」するタイミングを意識する
など、表示とデータ処理を分けて考えることがポイントです!
Scratchのクラウド変数とは?まとめ
Scratchのクラウド変数は、インターネット上にデータを保存できる特別な機能です。
スコアの記録やランキング、みんなでデータを共有したいときに、とても便利に使えます。
ただし、クラウド変数には「使い方のルール」や「制限」があるので、正しく理解して活用することが大切です。Scratchの中でもクラウド変数は少し「レベルアップした機能」です。
でも、その使い方を理解すれば、もっとおもしろいゲームや作品が作れるようになります!
サインインして、クラウド変数を活用した「自分だけのスコア記録」や「全国ランキング表示」にチャレンジしてみましょう!
次のステップでできること
- スコアが保存できる本格ゲームづくりに挑戦してみる
- 「みんなで遊ぶ」作品の中で、クラウド変数を使って記録共有してみる
- 複数のクラウド変数を使って、ランキングTOP3や合計得点を表示!
Scratchの世界をもっと広げるために、クラウド変数はきっとあなたの強い味方になります✨