「Scratch Dash」という言葉で検索して、この記事にたどり着いた方も多いと思います。Scratch(スクラッチ)でプログラミングを学んでいると、「Dash(ダッシュ)というロボットも、Scratchで動かせるの?」と気になりますよね。
先に結論をお伝えすると、Dash は、Wonder Workshop(ワンダーワークショップ)社が作っている、子ども向けのプログラミング学習ロボットです。Dash を動かすには、基本的に、同社が提供している専用アプリを使います。Scratch の公式サイトそのものに、Dash を動かす機能が標準でついている、というわけではありません。ただし、専用アプリには Scratch によく似た「ブロックを組み合わせる」プログラミングの仕組みがあるので、Scratch を学んだ経験が役に立ちます。
この記事では、Dash の特徴と、Scratch との関係、Scratch で学んだ力を活かす方法、そしてほかにも使える学習ロボットや教材の選び方まで、やさしく解説します。
・Dash とは何か、Scratch との関係
・Dash を動かすときの専用アプリの種類
・Scratch で学んだ力を Dash に活かす方法
・ロボット教材を選ぶときのチェックポイント

Dash(ダッシュ)とは?Scratch との違い
Dash は学習用の小型ロボット
Dash は、Wonder Workshop 社の、丸みのある青い小型ロボットです。車輪で動き回り、音を出したり、ライトを光らせたり、まわりの音や障害物に反応したりすることができます。小学生を中心に、プログラミングの入門に使われることが多い教材です。
動かし方は、タブレットやパソコンの専用アプリ上で、「前に進む」「音を鳴らす」などのブロックを組み合わせて、Dash に指示を出します。画面の中だけでなく、実際のロボットが動くので、プログラムの結果が目で見て分かりやすいのが魅力です。
Scratch と Dash の違いを整理
| 項目 | Scratch | Dash(Wonder Workshop) |
|---|---|---|
| 種類 | 画面の中で動かす、プログラミング学習サイト | 実際に動く、プログラミング学習ロボット |
| 提供元 | Scratch Foundation | Wonder Workshop 社 |
| 使い方 | ブラウザなどで、ブロックを組み合わせて作品をつくる | 専用アプリで、ブロックを組み合わせてロボットを動かす |
| 費用 | 基本的に無料 | ロボット本体の購入が必要(価格は販売店で確認) |
| 作れるもの | ゲーム、アニメーション、物語など | ロボットの動き、音、ライトなどの組み合わせ |
両方とも「ブロックを組み合わせる」ビジュアルプログラミングですが、別々のサービスです。名前が似ているため混同されやすいですが、「Scratch Dash」という公式の製品名があるわけではありません。
Dash を動かす専用アプリの種類
Wonder Workshop 社の公式サイトや、アプリストアの説明によると、Dash には、年齢や目的に合わせた、いくつかのアプリがあるとされています。
- Go:ライト・音・動きなどを、手軽に試せるアプリ
- Path:画面に道をなぞって、Dash を動かすアプリ
- Blockly:ブロックを組み合わせてプログラミングするアプリ。Scratch を使ったことがある子には、見慣れた雰囲気と言われている
- Wonder:より本格的な、複数の処理を同時に動かすプログラミングができるアプリ
アプリの名前や機能、対応する端末は、更新されることがあります。購入前に、必ず公式サイトで最新の情報を確認してください。
Scratchで学んだ力を活かす方法
共通するプログラミングの考え方
Scratch で学ぶ、次のような考え方は、Dash のプログラミングでも役立ちます。
- 順番に命令する(順次):「前に進む→曲がる→止まる」のように、順番を考える
- くり返す(反復):同じ動きを何回も繰り返す
- 条件で分ける(分岐):「障害物があったら止まる」のように、状況で動きを変える
- 変数・イベント:「ボタンを押したら動く」など、きっかけで動かす
Scratch で、キャラクターを動かす経験があれば、「ロボットを動かす」ことにも、スムーズに進みやすいと言われています。
Dash でできる、プロジェクトのアイデア
- 迷路にチャレンジ:床にテープで迷路をつくり、Dash がゴールまで進むようにプログラムする
- ダンスロボット:音楽に合わせて、前後に動く・回る・ライトを光らせる
- 物語づくり:Dash をキャラクターに見立てて、短いお話を演じさせる
- おうちの探検:おもちゃやクッションを並べて、コースをつくる
Scratch で同じようなお話やゲームを作ったことがあれば、それをロボットで再現してみるのも、おもしろい学びになります。

Scratch をまだ使ったことがない場合は、まず基本操作を確認しておくと、スムーズに取り組めます。→ Scratch 日本語プログラミングの使い方
Scratchでハードウェアとつなぐ場合
Scratch には、「拡張機能」という仕組みがあり、一部のハードウェアや教材と連携できるものが用意されています。たとえば、micro:bit(マイクロビット)などの小さなコンピューターが代表的な例です。ただし、どの機器が、どの環境で使えるかは、更新により変わることがあります。ご利用の際は、Scratch の公式サイトと、機器メーカーの説明を確認してください。
教育現場・家庭での活用ポイント
プログラミング教育でのメリット
ロボット教材は、「プログラムが現実の動きになる」体験ができる点が特徴です。次のような学びにつながると言われています。
- 問題解決力:うまく動かないとき、原因を考えて直す経験ができる
- 創造力:自分だけの動きやお話をつくる楽しさがある
- 協力する力:友だちや家族と一緒に取り組むことで、コミュニケーションの機会が増える
- 粘り強さ:試行錯誤をくり返すことで、「できた」という達成感が得られる
ただし、教材の効果は、年齢・環境・取り組み方によって変わります。「買えば必ず身につく」というものではないため、お子さんの興味に合わせて、無理なく進めてください。
ロボット教材を選ぶときのチェックポイント
- 対象年齢は合っているか(公式サイトの対象年齢を確認)
- 使う端末(タブレット・パソコン)に対応しているか
- プログラミングの方法(ブロック式・文字式など)がお子さんに合っているか
- 本体の価格のほかに、追加パーツやアプリの費用がかからないか
- サポートや、日本語の情報(説明書・動画など)が十分にあるか
- 学校や教室で使う場合は、人数分をそろえられるか、先生が使い方を学べるか
価格や仕様は変わることがあるため、購入前に、メーカーや販売店の公式サイトで最新情報を確認してください。
Scratch での学びを深めるヒント
- 公式チュートリアルを活用する:Scratch の公式サイトには、初心者向けのチュートリアルが用意されています
- ほかの人の作品を見て学ぶ:「中を見る」機能で、コードの組み立て方を学べる
- 自分の作品を公開する:コメントやリミックスで、新しい発見がある(ネットのマナーと著作権には注意)
- 拡張機能で表現を広げる:→ Scratch Addons 使い方・導入ガイドも参考になります
はじめて取り組むときの進め方
- まず、ロボットの充電と、アプリの準備をする(説明書や公式サイトの手順に従う)
- アプリの「Go」などで、ライト・音・動きを試して、ロボットに慣れる
- 「前に進む」だけの、ごく短いプログラムを作って動かす
- 動かしながら、「曲がる」「音を鳴らす」と、少しずつ足していく
- できたら、家族や友だちに見せて、アイデアをもらう
いきなり複雑なものを作ろうとせず、短いプログラムをこまめに動かして確かめることが、プログラミングの基本です。Scratch で作品をつくるときと同じ進め方が、そのまま使えます。
つまずきやすいポイントと対処
- 思った通りに動かない:置いている床の素材(カーペットなど)や、電池の残りで、動きが変わることがあります。
- つながらない:Bluetooth の設定や、アプリの対応端末を確認する。
- 動きがずれる:ロボットを、同じ条件(同じ場所・同じ向き)から始めて、何度か試す。
- やる気が続かない:お子さんが好きなテーマ(動物・乗り物・お話)に合わせて、課題を設定する。
うまくいかないときは、「どこまで動いたか」「どこで違ったか」を、いっしょに言葉にしてみると、解決の糸口が見つかります。これは「デバッグ」と呼ばれる、プログラミングの大切な考え方です。
Dash とプログラミング学習に関するよくある質問
Q. Scratchのアカウントは必要?
Dash は専用アプリで動かすため、Scratch のアカウントは基本的に必要ありません。アプリの利用条件は、公式サイトで確認してください。
Q. Dash は買うべき?
必ずしも必要ではありません。Scratch だけでも、プログラミングの基本はしっかり学べます。ロボットを動かす体験に興味があるときに、選択肢のひとつとして考えてみてください。
Q. 何歳から使える?
対象年齢は、製品やアプリによって異なります。購入前に、公式サイトで確認してください。
Q. 無料でロボットを試す方法はある?
学校や図書館、プログラミング教室などで、体験できる場合があります。お近くの施設の情報を、確認してみてください。
Scratch Dash とは?まとめ
この記事のポイントを、最後にまとめます。
- Dash は Wonder Workshop 社のロボットで、Scratch とは別の製品
- Dash は専用アプリ(Go・Path・Blockly・Wonder など)で動かす
- Scratch で学んだ「順番・くり返し・条件分岐」の考え方は、Dash でも活かせる
- ロボット教材を選ぶときは、対象年齢・対応端末・費用・サポートを確認する
- 最新の仕様や価格は、必ずメーカーの公式サイトで確認する
まずは Scratch で、プログラミングの基本を楽しく学び、興味が広がったら、ロボット教材にもチャレンジしてみてください。

