「scratch 7 seconds of madness」と検索している人の多くは、 「あの7秒でド派手に暴れ回るやつを自分でも作りたい!」と思っているはずです。
本記事では、Scratchで「7 Seconds of Madness」系の短尺アニメを作るときに役立つ、
- 7 seconds of madness 的な作品の特徴・ポイント
- 7秒という短い時間で“魅せる”ための構成術
- カメラワーク・エフェクト・キャラ動きの作り方
- 初心者でも真似しやすい7秒テンプレート
- 動きが重くなりすぎないための軽量化テク
といった内容を、順番にわかりやすく解説します。 Scratch Addons の導入などには触れず、あくまで演出・アニメーション作りに特化した内容です。

scratch 7 seconds of madness とは?7秒で“カオス”を詰め込む表現
「7 Seconds of Madness」は、その名のとおり約7秒の短い時間に、激しい動きや派手な演出を詰め込んだアニメーションのことです。 Scratch のコミュニティでも、
- 7秒だけの超高速アニメーション
- 色が激しく変わる、キャラが暴れ回る、画面が揺れる
- 音楽や効果音とぴったり合わせた“カオス”な演出
といった作品が多く作られています。
ポイントは、物語をじっくり見せるのではなく、勢いとテンポで一気に見せ切るところです。 7秒という短尺なので、「意味がわかるストーリー」より「なんかすごい」「なんか面白い」が勝ちやすい世界といえます。
Scratchをまだ触ったことがない場合は、基礎を整理しておくと制作がスムーズになります。 Scratchの基本操作ガイド を参考にしてみてください。
7秒で魅せるための3つの演出要素
7 seconds of madness 系の作品には、だいたい共通した演出の軸があります。 ここでは、特に重要な3つをまとめます。
① 高速テンポのカメラワーク(視点の動き)
カメラが動いているように見せると、画面に一気に勢いが出ます。Scratchには本当の「カメラ」はありませんが、
- 背景を動かす
- キャラクターを逆方向に動かして“カメラ移動風”に見せる
- 全体を拡大縮小してズームイン・ズームアウト風にする
ことで、カメラが動いたような演出を作れます。
② エフェクト(色・拡大縮小・回転)の連発
7秒アニメでは、一瞬で画面の雰囲気を変えるために、
- 色の効果(色/明るさなど)
- 大きさの変化(拡大・縮小)
- 回転(スピン、ぐるぐる回転)
といったエフェクトを強めに使うことが多いです。 ただし、すべてを最大値にすると単に見づらくなるので、 「見えるギリギリ」「読み取れるギリギリ」を狙う調整が大切です。
③ キャラクター動作の“スナップ感”(急な動き)
「ぬるぬる動く」よりも、「急に止まる」「急に動く」ほうが7秒アニメでは映えます。
- 数フレームだけ高速で動かす
- 次の瞬間に位置を大きく変える
- 止まっている時間と激しい時間の落差をつける
などで、動きにメリハリ(スナップ感)をつけていきましょう。

7秒アニメの構成:ストーリーより「勢い」を優先する
7 seconds of madness 系の作品を作るときは、まず7秒の中でどんな流れにするかをざっくり決めておきます。
おすすめの構成イメージは次の通りです。
- 0〜1秒:一発で目を引く動き(カメラ急接近、ドン!と登場など)
- 1〜4秒:激しいアクションやエフェクトを連発する“本編”部分
- 4〜6秒:さらに一段階激しいクライマックス
- 6〜7秒:最後の一発ギャグ・爆発・画面フェードアウトなど締め
このように“最初で掴む・中で暴れる・最後に落とす”という流れを決めておくだけで、7秒の中でも完成度が一気に上がります。
7 seconds of madness に向いたブロックとテクニック
ここからは、実際にどんなブロックを使っていけば良いかを見ていきます。
高速アニメーション向けの基本ブロック
7秒アニメでは、次のようなブロックをよく使います。
- 「○秒で x座標を…にする」 → 短い時間でキャラを動かす
- 「○回繰り返す」+「○歩動かす」 → 高速移動やジャンプ
- 「大きさを○%ずつ変える」 → 拡大や縮小の演出
- 「回転方向に○度回す」 → スピン・ぐるぐる
- 「色の効果を○ずつ変える」 → 一瞬で雰囲気を変える
- 「次の背景にする」「背景を○にする」 → 高速な背景切り替え
特に「○秒で…」系のブロックは、時間指定を0.1秒〜0.3秒くらいにするとテンポよく動いてくれます。
擬似カメラワークの考え方
Scratchにはカメラ機能はありませんが、「画面が動いたように見せる」ことでカメラっぽさを出せます。
- 背景画像を横方向に動かす → パン(横移動)風
- スプライト全員を同じ方向に動かす → 視点移動風
- キャラを中心に拡大・縮小 → ズームイン/アウト風
ポイントは、画面の中心に何を見せたいかを決めておき、その周りの要素を一気に動かすことです。

初心者でも真似しやすい「7秒MAD」テンプレ3パターン
ここからは、初心者でも作りやすい7秒アニメのテンプレートを3つ紹介します。 細かいブロック構成は自由に変えてOKです。
テンプレ①:高速カットチェンジタイプ
特徴:背景やキャラクターの表情を0.3秒〜0.5秒ごとに切り替えていくタイプです。
- 0〜1秒:キャラがドーンと登場(拡大+効果)
- 1〜4秒:背景切り替え+ポーズ変更を高速で繰り返す
- 4〜6秒:カメラがズームインしながら表情だけをクローズアップ
- 6〜7秒:一瞬だけ真っ白/真っ黒にしてからタイトル表示
「背景を変えるだけでもかなりそれっぽくなる」ので、最初の練習におすすめです。
テンプレ②:スプライト爆発アニメタイプ
特徴:キャラクターやオブジェクトがばらばらに飛び散る“爆発系”演出です。
- 登場キャラをコピーして複数スプライトに分ける
- それぞれに「大きさを増やす」「透明度を上げる」「ランダムな方向に動かす」などを設定
- 0.5〜1秒くらいで一気に画面外まで飛び散らせる
最後に「背景を真っ白にしてからフェードアウト」すると、爆発の余韻が出ます。
テンプレ③:カメラ揺れ+音合わせタイプ
特徴:短い音楽や効果音に合わせて画面を揺らすタイプです。
- ドラムやビートのタイミングで「少しだけ位置を変える」「少しだけ回転させる」
- ビートごとに“揺れる方向”を変える(左→右→上→下など)
- 最後の一発で大きく揺らしつつ拡大or白フェード
音と動きがピッタリ合うと、単純な動きでもかなり「Madness感」が出ます。
動きが重すぎるときの軽量化テクニック
7 seconds of madness っぽくしようとして、 「クローンを出しすぎてガクガク…」「エフェクトだらけで重い…」 という状態になることも多いです。
そんなときは、次のポイントを見直してみてください。
① クローンの数を減らす
- 画面に同時に出ているクローンの上限を決める
- 一定時間が経ったクローンは必ず「このクローンを削除する」
- 似た動きなら、1体を繰り返し表示する方法に変える
② エフェクトの更新頻度を下げる
- 毎フレーム変えるのではなく、「0.05〜0.1秒ごと」に変更する
- 激しく変えたいところだけ集中してエフェクトを強くする
- 常に最大値でかけ続けない(オンオフにメリハリをつける)
③ 不要なスプライト・コスチュームを整理する
- 使っていないスプライトは削除
- コスチュームも不要なものは減らす
- 同じような画像は一つにまとめる
「いま画面に見えているもの」だけでなく、 裏側で動いているスプライト・クローンが多すぎると重くなります。 定期的に整理してあげましょう。

7 seconds of madness をさらに進化させるアイデア
慣れてきたら、次のような応用テクにも挑戦してみましょう。
パーティクル風エフェクト
小さな丸や四角のスプライトをたくさん飛ばして、パーティクル(粒子)風の演出を作ります。
- ランダムな方向+ランダムなスピードで動かす
- 少しずつ透明にして消えていく
- 色の効果を少しだけ変え続ける
表情変化を高速で切り替える
キャラクターのコスチュームに「怒り顔」「笑い顔」「驚き顔」などを用意し、 0.1〜0.2秒間隔でコスチュームを切り替えると、かなりカオスな見た目になります。
スマホ視聴を意識した見やすさ調整
7 seconds of madness 系はPCだけでなくスマホでも見られやすいので、
- 色を使いすぎて何が起きているかわからなくならないようにする
- 中心に見せたいものは大きめに
- 文字を入れるなら大きく・短く
といった点も意識しておくと、より多くの人に伝わりやすくなります。
公開するときの注意点と工夫
7秒アニメはテンポが速いぶん、見る側への配慮も必要です。
- チカチカしすぎる光や、極端な点滅は控える
- 視聴者が「一度見返したくなる」ように作る(情報を詰め込みすぎない)
- 説明文に「短い高速アニメです」など一言添えておく
また、Remix されやすくするために、
- 元プロジェクトを見やすく整理しておく
- メインのスクリプトにはコメントで説明を付ける
といった工夫をしておくと、他のクリエイターにも喜ばれます。
より高度なエフェクトや演出を使いたい場合、Scratch Addonsを利用すると制作が一気に快適になります。 Scratch Addons の導入ガイド に詳しい手順をまとめています。
Scratch 7 Seconds of Madness|7秒アニメの作り方まとめ
最後に、この記事の内容をまとめます。
- scratch 7 seconds of madness は、7秒の短い時間にカオスな演出を詰め込む短尺アニメ
- ストーリーよりも「勢い」「テンポ」「メリハリ」が重要
- カメラワーク風の動き・エフェクト・急な動きを組み合わせると一気にそれっぽくなる
- 初心者はテンプレート(高速カット/爆発/音合わせ)から真似するのがおすすめ
- 重くなったらクローン数・エフェクト更新頻度・不要スプライトを見直す
- スマホ視聴やRemixも意識して、見やすさと配慮も忘れない
7秒という短さだからこそ、気楽に試せて、何度も作り直せるのが「7 Seconds of Madness」の良さです。 いろいろなアイデアを詰め込んで、自分だけの“7秒の狂気”を作ってみてください。
スマホやタブレットでScratchを使う場合は、Addonsの対応状況も知っておくと便利です。 Scratch Addons for Mobile の解説 にまとめています。

