Scratch Addons iPad|iPadで使える?最適解を解説

Scratch Addons iPad|iPadで使える?

scratch addons ipad」と検索しているとき、頭の中にある本音はきっとこうだと思います。

「学校や家では iPad しかない。でも Scratch Addons も使ってみたい。何か方法はないの?」

結論から言うと、 2025年現在、iPad 単体で Scratch Addons を PC と同じように使うことはできません。 ただ、そこで思考停止してしまうと、

  • 「iPad しかないからもう無理…」とあきらめてしまう
  • 本当はできる工夫や代替策を知らないまま、学習効率が下がってしまう

という、もったいない状態になってしまいます。

この記事では、 「iPad 勢がどこまで何をあきらめるべきで、どこから何を工夫すべきか」をハッキリさせることをゴールにします。

  • なぜ iPad で Scratch Addons がそのまま動かないのか(最低限)
  • iPad だけでもできる工夫と、Addons なしでの快適化テク
  • 「iPad + PC」の二刀流に切り替えるときの考え方
  • iPad で使える代替ツールや、学習プランの組み方

すでにサイト内には、Scratch Addons の導入方法やモバイル全般の解説記事があります。 ここではそれらと内容がかぶらないように、「iPad 特化の悩み解決」にフォーカスしてお伝えします。

Scratch Addons iPad|iPadで使える?最適解を解説
目次

iPad で Scratch Addons は動かない

最初に結論をもう一度はっきり書いておきます。

Scratch Addons は iPad だけでは動きません。
理由はとてもざっくり言うと、 「ブラウザ拡張を動かすための土台が、iPad には用意されていない」からです。

ただ、この事実を知ったうえで、

  • iPad だけで完結させるなら、どこまでをゴールにするか
  • どこから先は PC や別ツールにバトンを渡すか

という「役割分担の線引き」を決めておけば、 「iPad しかないから何もできない」という状態からは抜け出せます。

scratch addons ipad でよくある勘違いパターン

まずは、検索ユーザーがハマりやすい勘違いを整理しておきます。 これが頭の中から消えるだけでも、動き方がかなり変わります。

勘違い1:iPad にも「Chrome アプリ」を入れれば、PC と同じように Addons が使えるはず

見た目は PC の Chrome にそっくりですが、 iPad の Chrome / Firefox / Edge などは、中身はすべて Safari 系ブラウザです。

そのため、 「PC 版 Chrome に入れた Scratch Addons を、そのまま iPad 版 Chrome でも…」 という使い方はできません。

勘違い2:Safari の「拡張機能」を探せば、Scratch Addons が見つかるのでは?

現状、Safari の拡張機能として Scratch Addons は提供されていません。 また、Safari の拡張機能は PC 版でも iPad 版でも制限が多く、 幅広い機能を持つ Scratch Addons をそのまま移植できる状態ではないと考えた方が現実的です。

勘違い3:Scratch アプリ側に「アドオン」みたいな設定があるはず

iPad で使う Scratch アプリは、 単体で動く「アプリ」であって、ブラウザではありません。

そのため、

  • アプリ内部に、外部拡張を読み込む枠組みがない
  • 外からコードを差し込んで機能追加することが想定されていない

という構造になっており、 PC 版のような「拡張機能を追加するノリ」でアドオンを入れるのは不可能です。

プログラミングのコード

iPad だけで Scratch をやるなら「Addons を前提にしない学び方」を決める

ここからは、実際に iPad を使うときの話です。

Addons が使えない前提で iPad をメインにするなら、 「そもそも iPad では、どこまでのレベルを目標にするのか」を決めておくと迷いにくくなります。

ステップ1:iPad で何をゴールにするかを決める

たとえば、こんなライン分けができます。

  • ライトコース:簡単なアニメやミニゲームで「プログラミングって楽しい」を体験できればOK
  • 標準コース:条件分岐・変数・メッセージ・クローンあたりまでをしっかり身につける
  • ガチコース:大規模ゲームや複雑な管理が必要(→このレベルは PC 併用前提にした方が現実的)

iPad だけで完結させるなら、現実的には「ライト〜標準コース」くらいまでがストレスなく続けやすいところです。

ステップ2:iPad に合わせた操作環境をつくる

iPad の一番のネックは「指先だけで長時間作業すること」です。 ここを改善するだけで、Addons がなくてもかなり快適になります。

  • 画面を横向きに固定する(キャンバスとブロックエリアを少しでも広く)
  • 外付けキーボードを用意する(テキスト入力が圧倒的に楽)
  • タブレットスタンドで画面位置を高くし、姿勢の崩れを防ぐ
  • 作業時間は細切れにする(30〜40分ぶっ通しではなく10〜15分×数セット)

特に小学生の学習では、 「環境の快・不快」=「集中力の差」に直結します。 Addons より先に、まずここを整えるだけでも学びやすさは大きく変わります。

ステップ3:作品の規模をあらかじめ絞る

iPad で「何でもできる」と思ってしまうと、 画面の狭さや操作のしづらさがイライラの原因になります。

最初から、

  • 1〜2画面で完結するミニゲーム
  • 登場キャラは多くても数体まで
  • ステージ数は少なめ

といった「iPad 向けサイズ」の作品に絞ってしまった方が、 Addons なしでも十分楽しめるレベルに収まります。

プログラミングのコードが書かれているイラスト

「iPad + PC 二刀流」で考えると、scratch addons ipad の悩みは消える

とはいえ、

  • 「もっと本格的なゲームを作りたい」
  • 「Addons の便利機能をちゃんと使ってみたい」

という段階まで来ると、iPad だけでは限界を感じやすくなります。

そのときの最適解が、「iPad + PC の二刀流」です。

役割分担のイメージ

たとえば次のように分けると、非常にうまく回ります。

  • iPad の役割
    • 作品のプレイ・ちょっとした修正
    • 空き時間のアイデアメモ・素材づくり
    • 教室やリビングでの「手軽なScratch時間」
  • PC の役割
    • Scratch Addons を使った本格制作
    • 大規模作品の整理・デバッグ
    • 拡張機能を前提にした効率化作業

Scratch の作品はオンラインで保存されるため、 同じアカウントでログインしていれば、どの端末からでも続きが作れます。

つまり、 「作り込む日は PC」「気軽に触る日は iPad」 という切り替えをしてしまえば、 「iPad を捨てる」必要はありません。

PC 側での Scratch Addons の使い方やインストール手順については、 次の記事でくわしく解説しています。

これらを「PC 側の教科書」として押さえておくと、 iPad と PC をいつでも行き来できるようになります。

iPad で「Addons っぽい便利さ」がほしいときの代替案

「でもやっぱり、iPad 上でもう少し快適に動かしたい…」 そんなときに検討する価値があるのが、TurboWarp(ターボワープ) などの Scratch 系ツールです。

TurboWarp とは?(iPad ユーザー向けの視点でざっくり)

TurboWarp は、Scratch をベースにした別エディターで、

  • 通常版 Scratch より高速に動作
  • 追加の設定やエフェクトが使える
  • 画面構成は Scratch に近く、乗り換えやすい

といった特徴があります。

Addons とまったく同じではありませんが、 「Scratch をもっと快適に、もっと自由に使いたい」 という気持ちに応えてくれるツールです。

TurboWarp の基本的な使い方や注意点については、 次の記事でくわしく解説しています。Scratch ターボワープで高速化!初心者でもできる使い方と注意点

「iPad だけど、Scratch を一歩進んだ形で使ってみたい」 というときの選択肢として、頭の片隅に置いておくと便利です。

iPadでScratch Addonsは使える?現実的な対処法を検索中

iPad × Scratch学習の“現実的なロードマップ”

最後に、iPad をメインにしている家庭や教室向けに、 現実的なステップアップのイメージをまとめておきます。

ステップ0:iPadで「Scratchそのもの」に慣れる

  • ブロックの意味・動きに慣れる
  • 簡単なアニメやクリックゲームを作ってみる
  • 画面の狭さに合わせた作品サイズを体感する

ステップ1:iPadの操作環境を整える

  • 横向き固定・スタンド・キーボードなどを導入
  • 作業時間を短い単位に分けて疲れを軽減
  • 「1作品の規模」をあらかじめ小さめに設計する

ステップ2:中規模以上の作品に挑戦したくなったら PC を検討

  • 家にある PC(Chromebook でも可)を一時的に借りる
  • Scratch Addons を導入し、デバッグや整理に活用する
  • iPad は「プレイ用・軽い修正用」と割り切る

ステップ3:さらに一歩進みたい人は TurboWarp なども試す

  • 処理が重くなってきた作品を TurboWarp で動かしてみる
  • 高速化・追加エフェクトなど「Scratch以上」の表現に触れてみる

Scratch Addons iPad|iPadで使える?最適解を解説まとめ

この記事の要点を、もう一度シンプルにまとめます。

  • iPad 単体で Scratch Addons を PC と同じように使うことはできない
  • でも、iPad は「気軽に学ぶ・遊ぶ」端末としてはとても優秀
  • 本格的な制作や Addons のフル活用は、PC と組み合わせるのが現実的
  • iPad しかない場合でも、環境と作品規模を工夫すれば学びの質は十分保てる
  • さらに踏み込みたいなら、TurboWarp などのツールも視野に入る

「iPad だから無理」 ではなく、 「iPad だからこそ、こういう役割にするとちょうどいい」 という考え方に切り替えられると、Scratch 学習はぐっと楽になります。

あなたやお子さん、教室の環境に合わせて、 この記事の中から取り入れやすいアイデアを少しずつ試してみてください。

この記事を書いた人

当サイト「ezprog.net」では、子ども向けプログラミング(Scratch)について、
実際に子どもと一緒に取り組んできた経験をもとに情報発信しています。

「プログラミングは初めて」という保護者の方でも、
無理なくサポートできるヒントを、できるだけ分かりやすくお伝えします。

目次